2.Glacier Lake Outburst Flood (GLOF)

    ネパールでGLOFを発生しているのは、1977年のミンボー氷河湖、1985年のラグモチェ(ディグ)氷河湖、1998年のサバイ氷河湖、および2003、05,09年のガプチェ氷河湖で、いずれも長さ1km以内、堰きとめているモレーンは小規模なものものである。クンブ地域のアマダブラム峰の南面にあるミンボー谷の1977年のGLOF環境を示し、氷河湖が決壊し、ドゥドゥ・コシ(川)のラスワ水文観測所の水位が1mほど上昇したことが報告されている。氷河湖を堰きとめていたモレーンは化石氷体を含む、いわゆるIce –cored moraineで、幅30mの末端モレーンが2か所で決壊していた。このGLOFによるミンボー谷の土砂がイムジャ川を堰きとめたので、パンボチェ村周辺には一時的に湖が出現した。