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北大構内のひとつの環境問題

  北大に来て、こんに悲しい光景に出合うとは思いもよらなかった。ポプラ並木が根元からすっかり切り倒されていたのである(上写真左)。北大では農場にあるポプラ並木が有名だが、理学部から工学部方面に行く、構内を南北に通る道路の西側のポプラもなかなか風格のある並木だった。そこは、かつて中谷宇吉郎先生がはじめて人工雪の研究をした実験室の近くである(上写真右)。だが、これらのポプラは老齢樹で、倒木の危険がある、と北大関係者は考え、根元からバッサリと切り倒してしまったのである。
  もっと良い方法があったのではないか。たとえば、根元からバッサリと切り倒さずに、地上数メートルは残しておけば、倒れる心配はない。さらに、季節ごとにポプラの新緑や紅葉を楽しむことができたはずだ、と思う。老齢樹だからバッサリなんて手法は、老齢(老人)問題には通用しないことは北大関係者にも当然分かっていたはずだが、なんとしたことか。
  北大近くの通称伊藤邸(建設土木会社伊藤組の社長邸)近くの歩道に残された数本の大木の例もある(上写真左)のだから、なぜポプラ並木と共存できる手を打たなかったのか、悔やまれてならない。人と自然の共存問題は、私が滋賀県立大学就任中にしばしば考えてきたことだった(本ウェブサイト の 「学会>滋賀県立大学>ヒトと自然の共存の道、いまだ遠し/トキとヤナギとタブ―共存の観点」を参照)ので、よけい気にかかる。はたして、北大構内のクラーク大先生(上写真右)はどのような思いを抱いて、この北大構内の環境変化を眺めておられるのであろうか。