2017年ネパール通信10
コメントについて

みなさまへーーーカトマンズ大学の伏見です

2017年ネパール通信9「ポカラの想い出」の報告のなかで、「写真10  しば
しば降るヒョウによりバナナの葉が破れ傘のようになる(左下)と言われる」と
説明し、本文中では、「しばしば降るヒョウによりバナナの葉が破れ傘のように
なり、このため農作物にも大きな被害が出ている」と断定的に表現したことに対
して、カトマンズ盆地のサクー村で農業生物の調査・研究を続けられている山口
淳一様から下記の貴重なコメントが寄せられましたので、皆様にお知らせします。

写真10 しばしば降るヒョウによりバナナの葉が破れ傘のようになる(左下)と言われる。

この上下の2枚の添付写真はいずれもポカラの駒ヶ根公園周辺の破れ傘状態のバナナの葉で、濃い緑の古い葉が破れ傘になっているのに対して、黄緑色の新しい葉はまだ破れていないことを示している。



記述中の一点のみへの参考情報です。バナナの葉が細く切れ切れになっているの
は、バナナの優れた機能です。ヒョウ・霰 (雹/霰) で破れたこともあり得ま
しょうが、同時に強風もあったのではないでしょうか。あれだけに大きな葉身で
すから、風があると割けるような構造になっており、光合成には影響がないこと
が知られています。葉身が割けることに本体/自分自身が倒れることを防止して
います。
街の中でも、大きな幟などでは、中間に切れ目を入れて風の通り道を作り風の抵
抗を弱めて、倒れたり割けたりすることを防いでいます。
ヒョウなどがない熱帯圏においても、風のあるところでは必ずといってよいほど
切れ切れに割けています。風の弱い場所、また、温室内では、もちろん、割ける
ことはありません。
以上
PS
その他なんでも結構ですので、皆さまからのコメントをどしどしお寄せください。
やぶれ傘のようなその他のバナナの葉の写真も添付します。では、ナマステ!